仙台と世界のホットラインはもうつながっている

柿崎:先ほど、お兄さんから聞いたのですが、最近は関西から西の方が元気だということですが。

KENTARO:そうですね。ここ数年。実際、関西へ呼ばれることはすごく多いですね。盛り上がりますし。福岡も。少し前までは札幌にもすごく呼ばれていたんですけどね。札幌の人たちも酒が好きですから。昨日は盛岡でやってたんですけど、少なからず、おとなしい感じですね。話してみると東北弁とかですごく人柄もいいんですけど。最近はそれでもあまり東北とそれ以外のところのお客さんの違いを感じることは少ないですけどね。

柿崎:実際、東京中心、東京発信というよりは地方は地方で盛り上がっているという状況なんでしょうか。

KENTARO:そうですね。最近はインターネットの普及で、どこが中心ということはなくなったんじゃないですかね。どこに住んでいようが条件は一緒というか。情報はどこでも得られるし。ある意味インターネットと電話がつながればどこにいても平等な闘いができるような時代になっているのだと思います。そう考えると、東京も地方も同じという気はします。

柿崎:なるほど。では先ほどの「Sendai to the World」が可能というのは、肌で実感しているということでしょうか。

KENTARO:そうですね。特にこの時代になって可能になりましたね。MySpaceなんて、海外とも直接コンタクトとれたりできるわけですから。「Sendai to the World」ということは仙台と世界のホットラインはもうできてるということです。それは思いますね。


No wall between the music.

柿崎:これまで、様々な国や場所のフェスに参加してきたと思いますが、印象に残っているフェスを教えてください。

KENTARO:日本ですと「FUJIROCK FESTIVAL」ですかね。今まで3回出させてもらっているので思い出深いですね。海外だとイギリスの「Homelands」(We Love...Homelands Festival )。ロンドンの近郊ですけどね。あとはバルセロナの「Sonar」。これは世界的にも有名で東京にサテライトができたりしてましたね。

柿崎:「Sonar」はFesLabの想定するフェスのモデルの一つでもあります。それでは、フェスの良し悪しはどこで判断していますか。

KENTARO:フェスティバルのいいところというのは、色々なジャンルのアーティストが集まるというところなんですよ。「FUJIROCK FESTIVAL」はロックのフェスティバルなんですけど、僕みたいなDJとか色々なジャンルの人が出ている。僕はいつも「音楽に壁はない(No wall between the music.)」と言っていますが、それがフェスティバルだと実現できているので、それがやっぱり好きなところですね。

柿崎:FesLabで想定しているフェスは、仙台で開催する必然性を持ちつつも世界とつながることをコンセプトにしているのですが、アーティストとしてのアドバイスを頂ければと思うのですが。

KENTARO:野外フェスティバルはどうでしょう。自然の中でできるのはいいですよね。それから色々なジャンルのアーティストを呼ぶ。音楽やアートに限らず、デコレーションやライティング、映像など。「RISING SUN ROCK FESTIVAL」は日本人アーティストだけでやっています。海外のゲストが一人もいなくて。僕が出させてもらった時には、永ちゃん(矢沢永吉)が出てたんですけど、永ちゃんのライブも生で見れて、井上陽水のライブも見れてというように、出演するアーティストの音楽性に幅がある。日本人アーティストだけでものすごく広い触れ幅を持たせていますよね。これは参考になると思います。あとはやっぱり自由でピースな感じが一番いいですけどね(笑)。そして、仙台人のアーティストをたくさん出して世界にアピールしてほしいです。